英 名 ： Reeves' spirea
学 名 ： Spiraea cantoniensis
別 名 ： スズカケ（鈴懸）
別 名 ： テマリバナ（手毬花）
科 名 ： バラ科
属 名 ： シモツケ属
種 類 ： 落葉低木
花 期 ： 春
原産地 ： 中国
撮影場所：横浜市西区･楠町公園
枝は細く暗赤褐色で、後に褐色になり、弓なりに先が枝垂れます。
葉は長さ2〜4cm、幅0.8〜1.5cmの披針形で、互生します。
葉の先端は尖り、基部は楔形です。縁の上半部に欠刻状の鋸歯があります。
散房花序に直径5〜7mmの小さな白い5弁花が20個ほど集まり、直径3〜4cmの半球状になります。
この半球を裏から覗くと、繊細な枝が傘の骨のように放射状に並んでいます。
花弁より短い雄しべが20〜28本あります。
花は連続して咲き、株全体が白い花で覆われるようになるので、たいへんに美しい花だと思います。
果実は長さ2mmほどの袋果で、熟すと裂開します。
枝の垂れ方や一つ一つの花は同属のユキヤナギ（Spiraea thunbergii）に似ています。
ユキヤナギは春の訪れを告げ、本種は春が真っ盛りということを実感させてくれます。
一つ一つの花は、やはり同属のシモツケ（Spiraea japonica）にも似ています。
鞠状の花がさらに大きいオオデマリ（Viburnum plicatum var. plicatum）はレンプクソウ科の植物で、本種とは縁遠いものです。
変種に花弁がたくさん付いて、少し重たそうな花姿になるヤエコデマリ（Spiraea cantoniensis var. plena）があります。
和名は、小さな花が丸く集まり手毬のように咲くことに因みます。
古くから植栽され、古名をスズカケ（鈴掛）といいましたが、江戸時代の初め頃からコデマリと呼ばれるようになりました。
スズカケの名前は、球形の花序が連なって咲くのを鈴を懸けた様にたとえたものです。
現在は、スズカケといえばプラタナス（アメリカ・スズカケノキ：Platanus occidentalis）を指します。
属名の「Spiraea」は、ギリシャ語の「speira（螺旋，輪）」が語源です。果実が螺旋状になるものがあることに由来します。
種小名の「cantoniensis」は、「広東産の」の意味で、自生地に由来します。
撮影場所：横浜市西区･楠町公園
撮影場所：横浜市港北区･新横浜公園
撮影場所：東京都大田区南蒲田
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園
撮影場所：鎌倉市･浄明寺
（ヤエコデマリ）
撮影場所：鎌倉市･浄明寺
（ヤエコデマリ）