英 名 ： なし
学 名 ： Desmodium oldhamii
別 名 ： フジクサ（藤草）
別 名 ： ヌスビトノアシ（盗人の足）
科 名 ： マメ科
属 名 ： ヌスビトハギ属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 夏～初秋
原産地 ： 日本，朝鮮半島，中国
撮影場所：神奈川県大和市･泉の森
茎は直立～斜上し、茎や葉の両面など全体に疎らに毛が生えています。
葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は長さ3～10㎝、幅2～6cmの先が尖った長卵形で5～7枚つきます。
茎頂と葉腋から長さ30～50cmの長い総状花序を出し、長さ8～10mmの淡いピンク色の蝶形花を疎らに咲かせます。
花弁は5枚で、後方に大きな旗弁が1枚、2枚の竜骨弁と2枚の翼弁が前に突き出します。
旗弁は丸みを帯びて、基部に薄黄緑色で長楕円形の斑紋が2個あります。
雄しべは10本（9本の花糸の下部は合着）で、雌しべは1本です。
虫がまだ訪れていない花は雄しべと雌しべが竜骨弁の中に隠れています。
一度虫が訪れた花は，雄しべと雌しべが竜骨弁から飛び出て，再び収納されることはありません。
果実は長さ8～10mmの柄をもつ半月形の節果で、小節果は1～2個、くびれが深く、熟すと関節で切れ、1個ずつバラバラになって落ちます。
果実の表面に先が鉤状に曲がった微細な毛が密にあり、動物の体毛などに付着して散布されます。俗にいう「ひっつき虫」の一つです。
和名は、花がフジ（Wisteria floribunda）に、葉がカンゾウ（Glycyrrhiza uralensis）に似ていることに由来します。
別名のヌスビトノアシは、節果の形を泥棒の忍び足の足跡に喩えたものです。
花姿や花序が同属のヌスビトハギ（Desmodium podocarpum ssp. oxyphyllum var. japonicum），アレチヌスビトハギ（Desmodium paniculatum），ヤブハギ（Desmodium podocarpum ssp. oxyphyllum var. mandshuricum）に似ています。
ヌスビトハギは、花が半分くらいと小さく、葉が3出複葉であることが本種と異なります。
帰化種のアレチヌスビトハギは、葉が3出複葉、小節果は2～6個で、小節果のくびれが浅いところが本種と異なります。
ヤブハギはヌスビトハギの変種で、葉が茎の中央より下に集まってつきます。
属名の「Desmodium」は、ギリシャ語の「desmos（鎖）＋eidos（構造）」が語源です。果実の途中がくびれて鎖状に連なっていることに由来します。
種小名は「oldhamii」は、イギリス王立キュー植物園から日本と中国に派遣された植物採集家Richard Oldham（1837-1864）の名前に因みます。
撮影場所：神奈川県大和市･泉の森
撮影場所：鎌倉市･大船ﾌﾗﾜｰｾﾝﾀｰ
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
撮影場所：神奈川県大和市･泉の森