英 名 ： Japanese silver leaf
学 名 ： Farfugium japonicum
別 名 ： なし
科 名 ： キク科
属 名 ： ツワブキ属
種 類 ： 常緑多年草
花 期 ： 晩秋～冬
原産地 ： 日本，朝鮮半島，中国
撮影場所：鎌倉市･大船ﾌﾗﾜｰｾﾝﾀｰ
根茎は太く、斜めに這い、長い柄のある葉を数本、束にして出します。
根際から生える葉は長さ4～15cm、幅6～30cmの円心形で、長さ10～38㎝の長い葉柄をもち、分厚くて艶があります。
葉柄は大きく切れ込んだ葉身の中心についています。
葉の間を抜けて長い花茎を伸ばし、10輪ほどの黄色の頭花を咲かせます。
頭花は直径4～5cmで40～70個の小花からなります。
周りに長さ3～4cm、幅6mmほどの雌性の舌状花が10個ほど一列に並び、中心部に30～60個の両性の筒状花をつけます。
舌状花の花冠は筒を切り開いたような形状で、雄しべはありません。
筒状花の花冠は先端が5裂、下部は合生、中心に先端が2裂した雌しべが1本あり、それを5本の雄しべが取り巻いています。
雄しべは縦に長い葯と花糸からなり、葯は癒合して筒状になっています。これは集約雄しべと呼ばれ、筒状の部分を葯筒と呼びます。
果実は長さ5～6mmの痩果で、長さ8～11mmの淡褐色の冠毛があります。
葉に様々な斑が入る品種が多数あり、葉の縁が波打ったり、全体に皺のできる品種もあります。八重咲きのものもあります。
和名は、葉の形がフキ（Petasites japonicus）に似ていて、葉に艶があることからツヤハブキ（艶葉蕗）と呼ばれ、これが転訛したものです。
漢字で「石蕗」と書きますが、これも「石」と「蕗」のことで、「ツワ(石)」の由来は、自生地が海岸の岩場や崖地であることに因みます。
江戸時代の初めから茶室の庭等に植えられ、葉の形が変わったものや、白斑や星斑入りのものなどは珍重されました。
観賞用の他、茎は食用に、また葉や根茎は民間薬として利用されます。生薬名を「橐吾（たくご）」といいます。
九州では佃煮・伽羅蕗（きゃらぶき）を本種で作ります。
島根県の津和野町の名前は、「石蕗の野」が由来です。
属名の「Farfugium」は、ラテン語の「far（小麦粉）＋fugio（消える）」が語源です。若い葉や花芽に付いた粉状に見える綿毛が、次第に消えることに由来します。
種小名の「japonicum」は、「日本の」という意味です。
撮影場所：横浜市中区･本牧山頂公園
撮影場所：横浜市西区･掃部山公園
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
撮影場所：横浜市西区･掃部山公園
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
撮影場所：横浜市中区･本牧山頂公園
撮影場所：横浜市西区･掃部山公園
（蕾）
撮影場所：横浜市中区･本牧山頂公園
撮影場所：横浜市中区･山下公園
（八重咲き）
撮影場所：横浜市西区･掃部山公園
撮影場所：横浜市鶴見区･馬場花木園
撮影場所：横浜市中区･本牧山頂公園