英 名 ： なし
学 名 ： Hosta sieboldiana
別 名 ： トウギボウシ（唐擬宝珠）
科 名 ： キジカクシ科
属 名 ： ギボウシ属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 夏
原産地 ： 日本
撮影場所：横浜市南区･横浜市こども植物園
日本の固有種です。
根茎は太くて短く、横に這います。
葉は根生し、長い柄がある長さ30〜40cm、幅10〜15cmの卵状楕円形で、先は尖り、弧を描くように走る葉脈が目立ちます。
花茎を長く伸ばして総状花序を出し、淡い紫色または白色の花を下から順にやや下向きに咲かせます。
花は長さ4〜6cmの筒状鐘形で、先は6裂し、基部には緑白色の苞があります。
一日花で、朝咲いて午後には萎みます。
雄しべは6本で花冠より少し飛び出し、雌しべは長く、花柱の先は曲がり、外に突き出ます。
蕾がかたまりのときは苞葉だけが開いて星形に見えます。
果実は狭長楕円形の朔果で、熟すと縦に割れ、翼のある黒色の種子を出します。
和名は、葉が大きく、蕾の形が橋の欄干に付ける葱坊主のような形をした装飾の「擬宝珠」に似ていることに由来します。
本州の太平洋岸に分布するものをオオバギボウシ（Hosta montana）、本州の日本海側に分布するものをトウギボウシ（Hosta sieboldiana）とし、別種とする見解もあるようです。
これに対し、同種とし、トウギボウシ（Hosta sieboldiana）を標準とする見解がありますが、オオバギボウシと呼ばれるのが一般的です。
若芽は柔らかくアクやクセがなく、お浸しや汁の具などに最適で、東北地方では「うるい（潤）」と呼ばれる山菜のひとつです。
「山かんぴょう」の名もあり、乾燥させて保存食にも利用されます。
近縁種のコバギボウシ（Hosta sieboldii）は花被片の内側に濃紫色の脈がありますが、本種にはありません。
属名の「Hosta」は、オーストリアの医師で植物学者のNicolaus Thomas Host（1761-1834）の名前に因みます。
種小名の「sieboldiana」は、ドイツ人で日本植物の研究者だったPhilipp Franz Balthasar von Siebold（1796-1866）の名前に因みます。
撮影場所：東京都墨田区･向島百花園
撮影場所：東京都墨田区･向島百花園
撮影場所：東京都墨田区･向島百花園