英 名 ： なし
学 名 ： Iris sanguinea var. violacea
別 名 ： なし
科 名 ： アヤメ科
属 名 ： アヤメ属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 春
原産地 ： 朝鮮半島，中国東北部
撮影場所：調布市･神代植物公園
葉は根際から生え、長さ30〜60cmの線形で直立し、剣状でややねじれ、主脈はありません。
葉のつけ根の部分は鞘状となり、赤褐色を帯びます。
直径7〜8cmの濃い紫色の花を咲かせます。
外花被片3枚は横に開いて下垂し、中央に網目模様があります。
内花被片3枚はへら形で直立します。
外花被片の上に覆い被さるように突き出ているのが雌しべの一部である花柱です。
花柱も同色なので花弁の一部のようにも見えます。花柱は基部で結合していますが、先端から大きく3裂しているので3本に見えます。
3裂した花柱の下に雄しべがそれぞれ1本ずつ隠れています。
花の形や外花被片の網目模様、乾地に生育することなど、アヤメ（Iris sanguinea）とよく似ていますが、アヤメに比べ、花色が濃く、花茎が長く、葉も長く、大きな外花被片をもちます。
果実は朔果で、一つの茎に1個か2個を付け、熟すと先が3裂します。
和名は、韓国の釜山（プサン)の訓読みという説があります。
属名の「Iris」は、ギリシャ語で「虹」という意味です。
ギリシャ神話の主神ゼウス（Zeus）の妻ヘラ（Hera）の侍女イリス（Iris）は、ヘラから七色の首輪を与えられて「虹の女神」となりました。属名の「Iris」は、虹の女神の美しさと花の美しさを重ねた命名でしょう。
種小名の「sanguinea」は、「血のように赤い」という意味です。
変種名の「violacea」は、「菫色の」という意味です。
撮影場所：調布市･神代植物公園
撮影場所：調布市･神代植物公園