英 名 ： なし
学 名 ： Saururus chinensis
別 名 ： カタシログサ（片白草）
科 名 ： ドクダミ科
属 名 ： ハンゲショウ属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 初夏
原産地 ： 日本，中国，フィリピン
撮影場所：横浜市港南区･瀬上市民の森
太い地下茎で群落を形成します。
茎には稜があり、全草に独特の臭いがあります。
葉は長さ6～17cm、幅4～9㎝の長い卵形で、基部は心形でやや耳型になり、葉先は尖り、全縁両面無毛で、葉脈は5～7本で裏面に突出し、互生します。
花序付近の葉の表は下半分ほどが白くなります。裏は薄い緑色です。
葉が白くなるのは、葉の表側の表皮の下にある柵状組織の葉緑素が抜けるからだといわれています。
葉の白い部分は、ドクダミ（Houttuynia cordata）の花弁のように見える白い総苞片の原型です。
花が終わって夏の盛りになると、葉の白い部分は普通の緑色になります。
分枝した茎の先端に長さ10～15cmの穂状花序を形成し、白い小さな花を多数咲かせます。
花には花弁も萼片もなく、雌しべの柱頭は4裂し、そのまわりに6本の雄しべがあります。
穂状花序は、初めは下垂し、後で直立します。
果実は長さ3mmほどの球形の分離果で、表面はいぼ状で、白から褐色に変わります。
和名の「半化粧」は、葉の半分ほどが白くなることに由来します。
和名の「半夏生」は、開花し葉の半分が白くなる時期が夏至から11日目の半夏生の頃に当たることに由来します。
半夏生とは、七十二候のひとつで、黄経が100度になる日です。
二十四節気は、1年を24等分し、それぞれに立春，立夏等の名前をつけます。
二十四節気をさらに三つに分けて名前をつける方法を七十二候と呼びます。半夏生はこの七十二候で、夏至の第3候につけられた呼び名です。
別名の「片白草」は、葉の片面（表面）だけが白くなることに由来します。
中国では三白草と呼び、上の一枚が白化した時には小麦を食らい、二枚目が白化した時には梅や杏を食らい、三枚目が白化した時には黍を食らう、などといいます。
属名の「Saururus」は、ギリシャ語の「sauros（トカゲ）＋ oura（尾）」が語源です。穂状花序がトカゲの尾のように見えることに由来します。
種小名の「chinensis」は、「中国の」という意味です。
撮影場所：鎌倉市･大船ﾌﾗﾜｰｾﾝﾀｰ
撮影場所：東京都台東区･上野公園
撮影場所：鎌倉市･大船ﾌﾗﾜｰｾﾝﾀｰ