英 名 ： Cat's ear
学 名 ： Hypochaeris radicata
別 名 ： タンポポモドキ（蒲公英擬き）
科 名 ： キク科
属 名 ： エゾコウゾリナ属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 初夏～初秋
原産地 ： ヨーロッパ
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
日本では、1933年（昭和8年）に札幌で最初に確認されています。
根生葉は長さ5～25㎝、幅3～4㎝の倒披針形で、表も裏も細く柔らかい毛が密生し、縁には不揃いの鋸歯があります。茎葉は退化して鱗片状になっています。
細長い花茎を伸ばし、タンポポ（Taraxacum）に似た直径3～4cmの舌状花のみの黄色い頭花を咲かせます。
タンポポ属は1つの花茎に1つの頭花をつけますが、本種は花茎が枝分かれして複数の頭花をつけます。
舌状花は20～30個あり、先端に5歯があります。
総苞片はほぼ3列で直立し、背面に白色の毛が1列に生えます。
雄しべは5本で、細長い葯は合着して集葯雄しべになります。
葯筒から1本の雌しべが出て、柱頭の先は2裂します。
果実は長さ6～10mmの金褐色の痩果で、長さ3～5㎜の長い嘴があり、冠毛は2列につき、羽状に枝分かれします。
和名は、フランスの俗名の「豚のサラダ（Salade de pore）」の直訳だそうです。
美しい花なのに可哀想な和名ではないでしょうか。
英名は「Cat's ear」ですが、毛の生えた厚みのある葉を「猫の耳」に見立てたようです。
別名は、花の姿や形がタンポポに似ていることに因ります。
全部分が食用になり、葉と茎が最も利用されます。若葉はサラダ、茹で野菜、揚げものなどで食されます。
根はタンポポと同様に、コーヒーの代替品として炒ってハーブティーとして飲まれます。
花や花茎の立て方がコウゾリナ（Picris hieracioides ssp. japonica）に似ていますが、コウゾリナには茎葉があり、茎に剛毛が密生しています。
属名の「Hypochaeris」は、ギリシャ語の「hypo（のため）＋choeros（子豚）」が語源です。
種小名の「radicata」は、「根のある」という意味です。
撮影場所：横浜市神奈川区･三ツ沢公園
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園
撮影場所：横浜市神奈川区･三ツ沢公園
撮影場所：横浜市西区･掃部山公園