英 名 ： なし
学 名 ： Tricyrtis affinis
別 名 ： なし
科 名 ： ユリ科
属 名 ： ホトトギス属
種 類 ： 多年草
花 期 ： 夏～秋
原産地 ： 日本
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
日本の固有種です。
茎には斜め下向きの粗毛が生えます。
葉は長さ8～18cm、幅2～5㎝の長楕円形で、先は尖り、基部は茎を抱き、暗色の斑点模様があり、互生します。
茎頂や葉腋に毛の生えた花柄を出し、白地に紫色の斑点がある直径2～3cmの花を1～2輪上向きに咲かせます。
花披片は長さ1.5～2cmで6枚あり、平開しますが、ヤマホトトギス（Tricyrtis macropoda）のように反り返りません。
3枚の外花被片は内花被片に比べて幅が広く、3枚の外花被片の基部に球状の距があります。
ホトトギス属の大部分の種には花被片の基部に黄色の斑紋がありますが、本種にはこの斑紋がありません。
雄しべは太い柱の先が6裂して花糸になって開き、花糸には斑紋がなく、先端に楕円形の葯があります。
太い柱の中心部に雌しべが1本あり、柱頭が3深裂し、さらに先が2裂して平開します。
3裂した柱頭には斑紋がありますが、太い柱には斑紋がありません。
雌しべには透明なたくさんの繊毛があり、その先端が球形になっています。
果実は朔果です。
和名は、山道沿いに多く見られるホトトギス（Tricyrtis hirta）の仲間という意味です。
ホトトギス属の植物は19種が知られていていずれも東アジアに生育しています。
日本には12種が分布していますが、この内の10種は日本だけに生育する日本固有種です。
この分布の様子から、日本はホトトギス属の分化の中心地といえます。
仲間のホトトギスの花は花被片が全開せず斜めに開き、全体に大きく、花柱，花糸，葯にも斑点があります。
属名の「Tricyrtis」は、ギリシャ語の「treis（3）＋cyrtos（曲）」が語源です。3枚の外花被片のつけ根の部分が袋状の距になっていることに由来します。
種小名の「affinis」は、「近似の」という意味です。
撮影場所：名古屋市千種区･東山植物園
撮影場所：横浜市緑区･四季の森公園
撮影場所：名古屋市千種区･東山植物園