英 名 ： Luster-leaf holly
学 名 ： Ilex latifolia
別 名 ： モンツキシバ（紋付き柴）
別 名 ： ハガキノキ（葉書の木）
科 名 ： モチノキ科
属 名 ： モチノキ属
種 類 ： 常緑高木
花 期 ： 春（実期：秋）
原産地 ： 日本，中国
撮影場所：東京都文京区･東大小石川植物園
雌雄異株です。
樹皮は滑らかな灰褐色で、縦に模様が出ることもあります。
葉は長さ15〜20cm、幅4〜7cmの先が尖った長楕円形で、革質で厚く、縁には鋭い鋸歯があり、互生します。
葉表は濃緑色、葉裏は薄緑色です。
前年枝の葉腋に集散花序を出し、直径7〜8mmの黄緑色の4弁花を球状に密に咲かせます。
雌花序は花が3〜9個、2〜4列に並び、雌花には花弁より長い退化した雄しべが4本と、中央に半球形の黄緑色の子房が目立つ雌しべがあり、子房の上部はすぐに4裂した柱頭になります。
雄花序は花が1〜3個、1〜2列に並び、雄花は、中央の黄緑色の子房が退化して見えないこと以外は雌花と同じ形で、黄色の葯をもつ4本の雄しべがあります。
果実は直径7〜8mmの球形の核果で、緑色から秋に赤く熟します。
果柄がほとんどなく、枝に鈴なりに果実が付くので見事です。
和名は、葉に傷をつけて経文を書いたヤシ科のタラジュ（Corypha utan）に喩えたものです。
別名のモンツキシバは、葉を火で炙ると輪状の紋様（死環という）が現れることに由来します。この死環は他のモチノキ属の葉でもできます。
葉の裏に尖ったものなどで字を書くと、やがて黒く浮き上がります。これはリンゴの皮を剥いてそのままにしておくと茶色になるのと同じ原理で、褐変反応といいます。
旧郵政省が「郵便局の木」としてシンボルツリーに指定し、「はがきの木」とも呼ばれ、葉裏に字を書き、実際に郵便として利用することができます。
弘法大師空海（774-835）が葉裏を用いて字の勉強をした「学問の木」とされ、寺社によく植栽されます。
葉裏に字が書ける植物としては、まったく別種のセイヨウバクチノキ（Prunus laurocerasus）があります。
樹皮からは良質の鳥黐が採れます。
中国産のタラヨウの新芽で作った「苦丁茶」（くうていちゃ）はダイエットに効果があるとして流通しています。
属名の「Ilex」は、holly（セイヨウヒイラギ）の古代ラテン名です。
種小名の「latifolia」は、「広い葉」の意味です。
撮影場所：横浜市西区みなとみらい
撮影場所：横浜市鶴見区･馬場花木園
撮影場所：東京都墨田区･向島百花園
撮影場所：東京都文京区･東大小石川植物園
撮影場所：横浜市鶴見区･馬場花木園
撮影場所：東京都墨田区･向島百花園
撮影場所：東京都文京区･
東大小石川植物園
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園
撮影場所：横浜市西区みなとみらい
撮影場所：横浜市西区みなとみらい
撮影場所：横浜市西区みなとみらい