英 名 ： White cedar，Chinaberry
学 名 ： Melia azedarach
別 名 ： オウチ（楝）
科 名 ： センダン科
属 名 ： センダン属
種 類 ： 落葉高木
花 期 ： 晩春～初夏（実期：秋～冬）
原産地 ： 日本，アジア各地，オーストラリア
撮影場所：東京都町田市･孝養寺
若木の樹皮は紫色を帯びた褐色で平滑ですが、大きくなると赤褐色になり、縦に割れ目があります。
葉は長さ40～60㎝の2～3回奇数羽状複葉で互生します。
小葉は長さ3～6cm、幅1～2.5cmの卵形で、先が尖り、縁には鋸歯があります。
葉腋から複数の長さ10～15cmの集散花序を出し、直径2cmほどの淡紫色の花をいっぱい咲かせます。
花弁は白～淡紫色の5枚、長さ8～10mmの倒披針形で平開します。
雄しべ10本の花糸が合着して濃い紫色の円筒状になります。
雄しべ筒の内面には白い毛が生え、先端は細かく切れ込み、内部には黄色の葯がつきます。
雌しべは1本で、雄しべ筒より短く、花柱は円柱状で、柱頭は丸いです。
果実は長さ1.5～2cmの楕円形の核果で、秋～冬に黄色く熟し、落葉後も木に残ります。
果実の中には5稜がある種子があり、数珠に利用されます。
和名は、果実の付き方が数珠（じゅず）のように見える千珠（せんだま）が語源という説と、果実がたくさん付いた様子を千団子（せんだんご）に見立てたという説があります。
和名は「センダンは双葉より芳し」の諺に関係はないようで、実際には香りといえるほどのものはなく、この諺にあるセンダンは香木のビャクダン（Santalum album）の別名です。
別名の「オウチ」は、本種の古名であり、中国名の「楝樹」の「楝」を当てたものです。
成長が早く、比較的短期間で大きくなるので、公園樹，街路樹，庭木として植栽されます。
材は建築・器具（ラケット，下駄，枇杷の胴）に使用されます。
黄熟した果実の果肉を生のまま用いるか、天日で乾燥させたものを生薬で「苦楝子（くれんし）」といい、ひび・あかぎれ・しもやけに薬効があります。
樹皮を細かく刻んで、天日で乾燥したものを、生薬で「苦楝皮（くれんぴ）」といい、駆虫剤（虫下し）として利用します。
古くは万葉集（7世紀後半から8世紀後半にかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集）や徒然草（14世紀に、吉田兼好が書いた随筆）等にも登場します。
広島県福山市の市の木，高知市の市民の木に指定されています。
属名の「Melia」は、葉の形が似ているトネリコ属（Fraxinus）のギリシャ名が語源です。
種小名の「azedarach」は、「高貴な木」（ペルシャ語由来）という意味です。
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：名古屋市千種区･東山植物園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園
撮影場所：横浜市西区･高島水際線公園