英 名 ： なし
学 名 ： Celtis sinensis
別 名 ： エンノキ（縁の木）
別 名 ： ユノキ（斎木）
科 名 ： アサ科
属 名 ： エノキ属
種 類 ： 落葉高木
花 期 ： 春（実期：秋）
原産地 ： 日本，朝鮮半島，中国
撮影場所：横浜市神奈川区･
ポートサイド公園
樹皮は黒灰色でほぼ滑らかです。
よく分枝して横に広がり、枝は曲がりくねっています。
葉は長さ4〜9cm、幅4〜6cmの丸みを帯びた左右非対称の楕円形で、先は尾状に伸び、質は厚く、両面はざらつき、上縁に小さい鋸歯があり、互生します。
若葉では両面に錆色の毛がありますが、やがて表面はほとんど無毛となります。
秋には綺麗に黄葉します。
葉の展開と同時に直径2〜3mmの小さな淡黄緑色の花を咲かせます。
本年枝の上部の葉腋に両性花、下部に雄花をつけます。
両性花は花被片4枚、雄しべは4本、雌しべは1本で、花柱が2裂し、柱頭には白い毛が密生し、大きく目立ちます。
雄花は花被片4枚、ときに5枚、雄しべは花被片と対生し同数で、中心部に白色の綿毛が密生します。
果実は直径6〜8mmの球形の核果で、初め緑色、秋に赤から赤褐色に熟し、干し柿に似た味がし、甘くて食べられます。
和名の由来は、農機具の柄に使ったことから「柄の木」、赤褐色に熟した果実を小鳥が好んで食べることから「餌の木」、枝が良く燃えることから「燃えの木」等、様々な説があります。
江戸時代には街道の一里（4km）塚として植栽されました。現在でも日光街道，中山道をはじめ、旧街道に老木が昔の一里塚の面影を残す場所があります。
本種は成長が早く、枝をよく繁らせ、よく根を張るので塚の土盛りが崩れるのを防ぐ目的で一里塚に採用されたと考えられています。
「榎」の文字は、この木が夏に木陰をつくるというところから生まれた国字です。
公園や社寺の境内等にもよく植栽され、直径1mほどの巨木に生長しているものもあります。
材は建築材、家具材、道具材、薪炭などに使われます。
日本の国蝶オオムラサキは本種の葉に産卵し、幼虫はその葉を食べて成長します。
エノキトガリタマバエは、本種の新葉が展開する直前に羽化して産卵し、エノキハトガリタマフシという虫こぶを作り、5月頃には幼虫は成長を終えて虫こぶごと落下して春まで休眠します。
近縁種にムクノキ（Aphananthe aspera）がありますが、ムクノキの葉はやや幅が狭く、鋸歯は鋭く全体にあり、果実は黒紫色です。
属名の「Celtis」は、ラテン語の「lotus（甘い果実の名）」からの連想でつけられた想像の属名で、後にこの属に転用されました。
種小名の「sinensis」は、「中国の」という意味です。
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園
撮影場所：横浜市神奈川区･
ポートサイド公園
撮影場所：横浜市西区･臨港パーク
撮影場所：横浜市西区･臨港パーク
撮影場所：横浜市西区･臨港パーク
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園
撮影場所：横浜市金沢区･長浜公園