かね（鉄）の橋の始まり

かね（鉄）の橋の始まり
かね（鉄）の橋の始まり

1869年（明治2年）、イギリス人技師ブラントン（Richard Henry Brunton）によって、現在の関内に日本初の鉄製トラス橋である吉田橋が架けられました。

鉄の橋としては、1868年（慶応4年）に長崎の市中に架けられた「くろがね橋」が、現在確認される日本初です。全長22ｍ、両側の桁で重さをささえるしくみの桁橋で、錬鉄製でした。長崎に来ていたオランダ人技師フォーゲルの設計です。吉田橋は鉄製の橋としては2番目ですが、鉄製トラス橋としては日本初です。

ブラントンは日本各地で灯台の建設を行っていました。また、横浜公園の設計・施工、下水道の整備、日本大通りの設計・施工など横浜の近代化に大きく貢献しました。横浜公園にブラントンの胸像があります。

吉田橋は、開設してしばらくの間は、通行料をとっていたそうで、馬車が１銭、人力車が５厘という記録が残っています。

吉田橋が架けられたことでこの地は交通の中心となり、治安維持のために関門を設けたそうです。関内，関外という呼び名はこのときからだそうです。

記念碑のある場所を地図で示します。


イセザキモールの入口、伊勢佐木町入口交差点の馬車道よりガード下に「鉄の橋」の記念碑があります。説明には、「明治2年（1869年）、英国人土木技師 R.H.ブラントン（RICHARD HENRY BRUNTON 1841～1901）により架け替えられた吉田橋は、橋長24ｍ、幅員6ｍの日本最初のトラス鉄橋であり、「鉄の橋」として市民に親しまれるとともに、文明開化のシンボルとして錦絵に描かれるなど大変人気を集めました。現在の高欄は「鉄の橋」をイメージして復元したものです。」とあります。	「鉄の橋」記念碑と並んで、ブラントンの顕彰碑があります。説明には、「明治元年（1868年）政府の招聘により来日したブラントンは、開国にともない、日本沿岸各地に灯台を建設する一方、8年間にわたり活動の拠点としていた横浜では、日本大通りや横浜公園の設計を行うなど、近代的なまちづくりに大きな足跡をのこしました。」とあります。

イセザキモールの入口、伊勢佐木町入口交差点の伊勢佐木町寄りに吉田橋関門跡があります。	説明文には、「安政六年（一八五九）六月二日、横浜が開港となって交易場、貿易港として栄えるにしたがい、幕府は、開港場の施設の充実にあたり、陸路である東海道からの横浜路を開設するとともに当時、伊勢山下から都橋付近まで入海であったことから木橋を架け、その後、本橋が吉田新田から架橋されたことにより「吉田橋」と呼ばれました。吉田橋が設置されてからは、当地は交通の中心地となり、その治安を図るため橋のたもとに関門を設け、武士や町人の出入りを取り締まりました。関門は、当初港町側に設けられましたが、文久元年（一八六ニ）二月に吉田町側に移設されました。関内、関外という呼び名はこのとき以来で、関内は馬車道側、関外は伊勢佐木町側を指し、その関門は明治四年に廃止されました。」とあります。